2025.8.1
「見えない努力」=「見えない安心」
防腐剤の本当の話
皆さま、残暑がことのほか厳しい中、いかがお過ごしでしょうか。水分をこまめにとって、熱中症には十分お気をつけくださいね。
気温が高いと、「化粧品は開封後も長期間安全に使えるの?」と疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。
では、気温などの外部要因に影響されず、長期間にわたって安心して使える理由をご存じでしょうか?
今回は、ライゼならではの“見えない安心”を支える、独自の成分採用と「保存効力試験」についてご紹介します。
■ 防腐剤を誤解しないで
近年、「防腐剤無添加」をうたう化粧品が増えていますが、それが必ずしも肌に良いとは限りません。
防腐剤は、化粧品の品質を保つために必要な成分であり、無添加の場合は開封後の劣化が早まるなどのデメリットも。そうした表示は、メーカーのイメージ戦略にすぎないこともあります。
大切なのは、「どの防腐剤を、どのくらい配合するか」です。
「防腐剤」と聞くと肌に悪そうなイメージを抱きがちですが、実際にはさまざまな種類があります。
たとえば、強力な防腐剤は雑菌や有害な微生物の侵入・増殖を防ぎ、腐敗を防止する目的で使用されます。代表的なものは「パラベン(正式名:パラオキシ安息香酸エステル類)」です。
パラベンは肌に蓄積することで老化を早めるともいわれており、パラベンフリーの製品を選ぶのが安心です。
他にも「フェノキシエタノール」などの成分があります。全成分表示では「フェノキシエタノール」としか記載されませんが、実は同じ成分名でも製造方法などにより、効能は大きく異なります。
一般的なメーカーでは1%配合されることもありますが、REISEでは長年の研究により、通常の100〜500分の1というごく少量で防腐効果を発揮する処方を実現。品質を維持しつつ、添加物の使用量を極限まで減らす努力を重ねています。
この“見えない努力”こそ、REISEが素肌をサポートする姿勢そのものです。
さらにREISEでは、防腐剤を単に配合するのではなく、「製品の防腐を補助する成分」や「防腐力をブーストする成分」を組み合わせ、処方全体で防腐力のバランスを設計しています。
■ REISEならではの「保存効力試験」
化粧品は、一度開封すると空気中や手指から細菌や真菌などが混入する可能性があります。
そのため、製品には「菌の増殖を抑える力=防腐力」を持たせる必要があります。
この防腐力を確認するために行うのが「保存効力試験」です。
具体的には、製品に数種類の菌を意図的に添加し、一定期間ごとに菌の数の減少傾向を測定します。菌がしっかり減少しているかを確認することで、製品が菌の増殖を適切に抑えられているかを評価します。
■ 試験の3つの目的
1. 消費者の肌を菌によるトラブルから守る
製品使用中に混入した菌が増殖すると、肌荒れやニキビなどの原因になることも。
保存効力試験で防腐力をチェックすることで、使用者の肌を菌から守れるかを確認しています。
2. 製品の品質を保つ
菌が繁殖すると、不快なにおいや変色、分離など、品質の劣化につながります。
試験によって、開封から使い終わるまで品質を維持できるかを確認します。
3. 最適な防腐力と肌への優しさの両立
防腐剤は「無添加なら安心」ではありませんし、「多ければ良い」わけでもありません。
防腐力を高めるために過剰に配合すると、肌への刺激リスクも増します。
刺激を抑えつつ菌をコントロールできる“たった一つの最適解”を探し出す──それが保存効力試験の役割です。
この試験の本質は、“必要最小限の防腐力”で“肌に優しい処方”を両立すること。
これこそが、REISEが本物の化粧品づくりをめざすうえで通るべき「見えない努力」の一つです。
REISEでは、使用シーン別の防腐設計、防腐を補助・強化する成分との相乗効果、容器の工夫などを通じて、防腐剤の使用量を抑えた処方を追求しています。
見えないところで、見えない菌と日々向き合う「保存効力試験」。
それは、化粧品の“安心”と“安全”を支える、地道でとても重要な仕事のひとつです。
今後も、お客様の肌と毎日に寄り添える製品づくりを目指し、開発に取り組んでまいります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!